【生地】表裏と縦横が分からなくなったときはどうしたらいい?【織物】

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こんにちは!manabです。
この記事では、洋服の生地(織物)に関しての詳しい情報を更新していきます!

かなり基礎的な部分かもしれませんが、生地の表裏と縦横が分からなくなってしまった場合の対処法をご紹介します。

生地の種類によっては分からなくなってしまったらもうダメなものもあります。笑



こんな方におススメ

✔洋服の生地についてもっと学びたい方
✔服飾学科でテキスタイルを専攻している方
✔または学科で悩んでいる方
✔洋服のオーダーメイドを依頼する際の生地選びで参考にしたい方
✔とにかく洋服が好きで生地のことも学びたい方




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【表裏】地の目を確認


地の目というのは生地表面の生地組織のことです。


こちらの記事で組織に関しては軽く紹介しておりますので、まだ読んでいない方はぜひ先にご覧ください。

生地とは?テキスタイルとは?という疑問にお答え!→【設計】編
今回は生地を作る際の設計面をご紹介していきたいと思います。 生地を作る際にも設計作業はあるんです! まずは生地の組織を分析します。その後、糸使いの分析(糸番手、糸組成を選定)をして、密度の測定を行います。



生地の表裏が分からなくなってしまったときにまずは組織を見ましょう。

いっても、生地の組織って何が正解なの?となってしまいますよね。


綾織り



一番ポピュラーで見分けやすいのが綾織り







綾織りは、地の目が右斜め上に上がっているものが一般的です。
カタカナのノの字の向きです。

これを正綾(せいあや)と呼びます。

なので生地の表裏が分からなくなったときは、
 右綾=表 左綾=裏
と判断するのが一般的です。



ただし必ずしも綾織り=正綾ではありません。

生地によってはあえて逆綾(左斜め上にあがっている綾)の場合もあります。

これは生地を作る人、もしくは生地を使用するデザイナーによって分かれます。

作りたい製品の雰囲気に合わせて綾目を変える場合がありますので注意が必要です。



平織り




正直平織に関しては表裏が分からなくなってしまった時はお手上げです・・・。


縦糸と横糸が違う糸で作られている生地だった場合は見分けが付きますが、縦横とも同じ糸で製織している場合は本当に分かりません。

生地組織的に表裏同じ見え方なので、裏(生地の逆側)を使用してしまっても問題ないと言えば無いです。


ですが生地屋は生地を納品する際の補修作業で、糸が切れたときに結んだボツ(結び目)を裏側に回す場合が一般的です。


平織だから問題無いと思って裏面を表として使用してしまうと生地の不良が多発する可能性があります。
それを覚悟の上でご使用ください。



【縦横】裁断前なら耳を見よう


生地の縦横が分からなくなってしまったときは、耳を見るのが手っ取り早い方法です。

*パーツ裁断する前に確認しましょう!!



耳というのは、生地を製織する際に横糸を処理した部分です。

織機によって耳の形状は異なります。
詳しくは下の写真をご覧ください。


ションヘルの耳


ションヘル織機で製織した場合は、シャトルと呼ばれる管に横糸を巻き付けそれを横方向に通します。


行って戻っての繰り返しになるため、下の画像のような耳になります。



ションヘルで織った耳


レピアの耳


レピア織機はションヘルとは違い、横糸を通して切るという動きをします。

下の画像のように、フリンジのような耳組織になります。

レピアで織った耳



反物の状態で判断する方法は?


反物(棒に巻いてある状態)だと、生地の内側を表にして巻くことが一般的です。

ですが生地の産地によっては外側を表に巻いていることもあります。

なのでこれだけで確実な判断は出来ません。



・合成繊維系の生地だと外側が表
・天然繊維系の生地だと内側が表


という場合が多いです。

WOOLなどの毛足ある生地の場合だと、毛足がある側が表ということが多いです。
*基本的に生地の毛足は上から下に流れています。



最後に



自分で気に入った生地を購入して服を作る場合、必ず生地の表を使用しなければいけないといった決まりはありません。

自分の感性に従って好きな方を表にしてしまってよいと思います。

生地によっては裏側の組織の飛びが大きくて引っ掛かりやすいものもあります。
そういった場合は引っ掛かりにくい面を表として使用した方が賢明です。



それではまたー!

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