こんにちは!manabです。
当ブログでは、洋服の生地(織物)に関しての詳しい情報を更新していきます!
今回は糸に関してのマニアックな内容になります。
✔洋服の生地についてもっと学びたい方
✔服飾学科でテキスタイルを専攻している方
✔テキスタイル(生地)に関わる職種の方
✔アパレルに関わる職種の方
今回の記事では、少しマニアックな内容をご紹介します。
生地のことについて詳しく知りたい方向け!
糸に関しての記事です。
サイロスパン?コアヤーン?
ある程度生地に関しての知識が無いと聞き馴染の無いものになりますが、
サイロスパン、コアヤーンという糸をご存じですか?
両者を知っている方でしたら、この2つ
似ているのに違いが分からないということが多いと思います。
先日仕事でこの違いを質問されたのですが、いまいち僕も分かっていませんでした。
しかも間違った認識でいました・・・。
自分の備忘録としても、これを記事にしておきたいと思いました。
サイロスパン
まずサイロスパンというのは、糸構造としては双糸のようですが
糸としては単糸に極めて似ています。
下の画像がサイロスパンの紡績機です。
難しい言葉で書いてあるので、少し簡単にして説明します。
・スライバとは?
まずスライバというのは、糸の元になるワタ(フェルト)を引き伸ばした状態のものです。
粗糸(あらいと)とも呼ばれます。
・錘(すい)とは?
同一錘(すい)と書いてある部分の錘(すい)というのは、このスライバを通す射出口のような部分です。
2本のスライバを部分的に若干の撚りをかけながら1本の糸にします。
そこが双糸と似ている点です。
サイロスパンは、単糸の下撚りを2本のスライバを使用して行うイメージです。
双糸は繊維方向が基本的に異なるのに対して、サイロスパンと単糸は撚りの方向が同方向になります。
双糸はZ方向の単糸2本を、S方向へ撚糸するというのが一般的です。
撚糸について下の記事でも紹介しているので、詳しくはこちらへ
単糸のような形状であるにもかかわらず、単糸よりも強力なのでタテ糸にも使用が出来ます。
そしてサイロスパン糸の風合い特徴は、薄く、柔らかく、しなやかです。
コアヤーン
コアヤーンというのは、ポリエステルやポリウレタン等の糸が芯(コア)部分になっていて、
その周りに綿やウールがカバーリングされた糸になります。
コアヤーン糸のメリットは、細い番手でもポリウレタンが含まれたストレッチ糸が作れることや、
芯に強度のある糸を用いることで糸強度が増すことです。
細い番手だと強度が弱いため、製織する際タテ糸に使用出来ない場合が多いです。
それでも使用したい場合は、水溶性ビニロンを巻き付けたりして糸強度を増して使用します。
水溶性ビニロンを巻き付けるとなると、
水溶性ビニロンを巻き付けるための金額が発生してしまいコストの高い生地となってしまいます。
その場合に、芯をポリエステルなどの強度のあるものを持ってきたコアヤーンが活躍します。
サイロスパンとは?コアヤーンとは?:まとめ
サイロスパン・・・
2本のスライバを1本にしながら部分的に撚りをかけた単糸形状の糸
コアヤーン・・・
芯(コア)があり、上からカバーリングした形状の糸
両方とも番手は単糸扱いです。
サイロスパンはs/60のような表記をする場合もあります。
(この場合は、”ろくまるのサイロスパン”という呼び方です)
難しい部分も多いですが、色々と勉強すると楽しくなってきます!
根気よく頑張りましょうー!!
(生地や糸に詳しい方!)
(もし間違っているところあればコソっと教えてください。笑)
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