
こんにちは!manabです。
この記事では、洋服の生地(織物)に関しての詳しい情報を更新していきます!
今回は生地加工についてをご紹介していきたいと思います。
数々の工程を経て普段手にする服地へと加工されているのです。
詳しくまとめたので是非ご覧ください!
✔洋服の生地についてもっと学びたい方
✔服飾学科でテキスタイルを専攻している方
✔または学科で悩んでいる方
✔洋服のオーダーメイドを依頼する際の生地選びで参考にしたい方
✔とにかく洋服が好きで生地のことも学びたい方
整理加工とは?

そもそも整理加工とは何?という方が多いかと思います。
整理加工というのは、
生地の製造過程において必須の作業で、これによって生地の質が変わるといっても過言ではありません。
全国に生地の産地は多数ありますが、どの産地にも整理加工場というのは存在しています。
糸の種類にもよりますが、
織り上げたばかりの生機(きばた)はゴワゴワとしていて原料特有の香りがあります。
WOOLや獣毛関係になるとそれが顕著に出ており、
とてもじゃないですがそのままでは服にすることが出来ません。
上質なカシミヤですら生機の状態では硬くなめらかさはありません。
整理加工というのは、生地に施すお化粧のようなものなのです。
生地になるまでのおおまかな工程はこちらの記事で紹介しています。
良ければこちらもご覧くださいね!

生地の産地
日本には有数の繊維の産地が存在しています。
近年では海外生産の生地がかなり多くなってきていますが、繊維業界と言えば古くから日本を支えていた製造業の1つでした。
そのため産地と呼ばれる地区は国内に多く存在していました。

今回の生地では、
毛織物の産地と呼ばれる尾州産地(びしゅうさんち)の加工をご紹介いたします。
工程ごとにご紹介していきます。
加工内容
洗絨(せんじゅう)

文字通り洗う工程です。
織り上げたばかりの生機(きばた)は、織機の油分や汚れが付いているためそれを洗い落とします。
生地をもみ洗いすることでウール本来のふくらみ感が出て、生地にボリューム感を与える効果もあります。
生地風合いのベースを作る工程です。
煮絨(しゃじゅう)
毛織物を広げた状態で熱水に浸した後に、冷水で急冷して織物をセットします。
織物のしわを除き、織目を綺麗にして感触をよくする目的で行う熱水処理のことです。
生地の歪みがとれて形態が安定します。
縮絨(しゅくじゅう)
羊毛というのは、水分を与えて揉むと繊維同士が絡み合い縮む性質があります。
これを利用して、柔軟さや膨らみを出すための工程です。
繊維同士が絡まり離れなくなる状態を”フェルト化 ”とも呼びます。
起毛(きもう)
織物の毛羽を針で掻き出す工程です。
これを行う起毛機は、掻くための針と撫でるための針が巻かれた細いロールが大きなドラムに交互に配置されています。
織物がこの大きなロール状の針の上を滑ることで、織物の毛羽が掻き出されます。
保温性はもちろんのこと、生地表面の毛足を出すために行われます。
剪毛(せんもう)
起毛で掻き出した毛羽の余分な毛を刈り取って一定の長さに揃える工程です。
これをすることで織物の表面を鮮明に見せることが出来ます。
コートの起毛品の場合、
この剪毛と毛並みを一定方向に梳かす工程を繰り返し行うことで、密な毛足感や肌触りの良いなめらかさを出すことが出来ます。
これにより光沢感も生まれるため、生地を見ただけでわかる高級感が与えられます。

最後に
いかがでしたか?
尾州産地というのは毛織物の産地です。
僕も工場見学をさせていただいたことがありますが、一貫した整理工場には圧倒されました。
様々な工程に人がいて、普段手にしている服地もこんな大勢の方の手によって作られているんだという衝撃を受けたことを覚えています。
不明な点があればぜひコメントくださいね!
それではまた!
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