【生地】ダブルフェイスの作り方は?どんな生地?【リバーシブル】

洋服



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こんにちは!manabです。

夏も終わり初秋になりました。冬の気配が近づいてきましたね。




急に涼しくなってきたので、皆さんもそろそろ秋冬物の服を物色し始めるころかと思います。

ということで、最近では当たり前のように良くみるダブルフェイスの生地についてをご紹介していきたいと思います!


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【ダブルフェイス生地】ダブルフェイスってどんな生地?



真冬になればもちろんダウンも着ますが、ここ最近はコートブームがずっと続いていますね。

特にレディースに多い印象ですが、メンズでもダブルフェイスのコートが良く店頭に並んでいます。

ダブルフェイスってなんとなく二重になっているんだろうなーというイメージですが、
どういった生地のことをダブルフェイスと呼ぶのかを詳しくご紹介していきます。


【ダブルフェイス生地】ダブルフェイス=リバーシブル?




ダブルフェイスというのは、リバーシブルになっている生地のことを指すことが多いです。

呼び方も生地業界ではリバーと呼んだりします。


https://item.rakuten.co.jp/pelote/ar128/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868&icm_cid=15281021990&icm_acid=255-776-8501&icm_agid=133686863910&iasid=wem_icbs_&gclid=Cj0KCQjwsrWZBhC4ARIsAGGUJurLALggK34n8DYK2deaZCO2EOPyTkuv9lIEfokRb38l6tib_4t8ipQaAuO_EALw_wcB




リバーシブルというのはご存じの通り裏表の色や柄が違って、ひっくり返して着ることの出来る生地です。

しかしダブルフェイス(リバーシブル)というのは表裏の色柄が違うだけではありません。



【ダブルフェイス生地】ダブルフェイス=二重織り




ダブルフェイスというのは二重織りと呼ばれる生地のことを指します。


言葉の意味だけを取るとダブルフェイス(2つの顔)なので表裏で色だったり柄だったり違うのが一般的ですが、
基本的には二重織りの生地をダブルフェイスと呼ぶことが多いです。



二重織りというのは文字通り生地が二重になっていて、通常のコートに比べて二倍の厚みがあります。


肉厚の生地を作りたいとき、糸の太さや生地の密度によって肉厚な生地を作ることも出来ます。
ですがそれだけでは限界があるんです。

糸の太さについて詳しくは↷の記事でご紹介しています!



糸について詳しくはこちら

生地とは?テキスタイルとは?という疑問にお答え!→【糸について】編
今回は糸についてを深掘りしていこうと思います。 糸番手(太さ)や計算方法等、専門的な部分を多くご紹介します! 糸は製造方法で分けると二種類あります。 1つは「スパン糸」、もう一つは「フィラメント糸」です。 スパン糸 短繊維と呼ばれる、繊維長の短い原料に撚りをかけて紡績する糸のことです。
生地とは?テキスタイルとは?という疑問にお答え!→【4つの工程】編
原料から糸へ 原料となる綿(わた)を糸にする工程です。この綿のことを原綿(げんめん)と呼びます。 ワタの状態になっている原料を紡(つむ)いで糸の形状にする作業で、紡績(ぼうせき)と呼ばれます。 紡績の”紡”は撚(よ)り合わせること 紡績の”績”は引き伸ばすこと





糸の太さを太くするだけでは生地の厚みにも限界があります。

二重織りにすることで、一枚の生地より更に肉厚のダブルフェイス生地を作ることが出来るのです。



つまりどういうことかというと、二重織りは表裏の色が違う生地を作るためだけの手法では無いのです。

重たくて厚い生地を作りたいときに二重織りという方法を用います。




【ダブルフェイス生地】ダブルフェイス生地の構造は?




では、ダブルフェイスの生地(二重織り)はどのように作られているのでしょうか。

二重になっている生地なので、薄い生地を二枚張り合わせると思っている方も多くいるようです。

しかしダブルフェイスというのは二枚の張り合わせではありません。



どのように作っているのかというと、生地を製織する際に二重になる組織構造で織っていくのです。



これは織物が二重になるよう複雑に織っているので、
貼り合わせるというイメージでは無くて二重になった生地がそのまま織られてくるという状態です。


【ダブルフェイス生地】どうやって2枚の生地を1枚にしているのか?



二重になった生地はどのように二枚が張り付いているのか?という疑問が生まれますよね。

これは接結点と呼ばれる、表側の生地と裏側の生地を繋げる部分があるのです。

この部分に入る糸のことを接結糸(せっけつし)と呼びます。

ちなみにこの接結する方法(糸)も二種類あります。


・コートの地になる糸(主にウールなど)と同じ糸を接結糸にしたもの
 これを共糸(ともいと)もしくは地糸(じいと)接結と呼びます。
 共糸は友糸と表記することもあり、生地屋さんによって様々です。

・コートの地とは違う糸を接結糸にしたもの
 別の糸というのは綿糸を用いることがポピュラーです。
 接結糸に梳毛糸を使用することもあります。


 

 


ではなぜ地の糸と別の糸にする場合があるのかというと、リバーシブル縫製を行うためです。

リバーシブルの縫製というのは二重になっている生地を物理的に二枚にはがして、
裾を中側に押し込んで縫い合わせる方法です。

表裏の色が違うリバーシブルコートに多く用いられます。


こんな感じのコート

https://stylestore.jp/products/detail/162621




この糸を綿にすることが多いのにも理由があり、

それはズバリ、生地を剥がすときに剥がしやすいからです。

梳毛で接結する場合はコートの地になる紡毛と同じウールなので、
整理加工の縮絨をした際に糸の繊維同士が絡んでしまいどうしても剥がしづらくなってしまいます。

綿だとこれが無いので、綿糸を用いることが多いです。



ダブルフェイスの生地を1枚ずつに剥がした時はこんな感じ↷


この白い糸が接結糸(綿)です。

写真の生地は後染め(表裏同色)なので、WOOLだけが染まって綿は染まらないため綿の糸はこのように白っぽく残ります。


接結糸を梳毛にすると、接結糸も染まります。


リバーシブルコートは、

・裏地を付けなくて良い

・先染めなら表裏の色柄を変えられる

等、様々なメリットがあります。


【ダブルフェイス生地】ダブルフェイス生地で、貼り合わせたものはある?


二枚の生地を貼り合わせたものも存在します。

これをダブルフェイスと呼ぶことはありますが、厳密にはボンディングという手法で貼り合わせた二重になっている生地です。

https://mittel.ocnk.net/product/3634


ボンディングの生地は二枚の生地を物理的に貼り合わせます。

そのため表と裏を素材の異なる生地にしたり、表と裏で全く違う柄にしたりと様々な合わせ方が出来ます。


しかしデメリットもあります。

それはどうしても生地に張り感が出てしまうというもの。

二枚の生地を貼り合わせるので、しなやかな柔らかさ等は損なわれますし丸みのある張ったシルエットになってしまいます。



https://cyclehearts.fashion/shopdetail/000000015077/



洋服のデザインによってはボンディングではなかなか合わないといったケースも多く見られます。



そんな時には二重織りで製織したダブルフェイスの生地を用いるのです。



ただし二重織りで柄にしたい場合は色数に制限が有ったりするので、
なんでも万能に製織が出来るわけではないので注意が必要です!



【ダブルフェイス生地】:最後に



いかがでしたか?
今回はダブルフェイス生地のことを詳しくご紹介してみました。


他にも生地や糸、洋服のことは色々とまとめています。


是非”洋服”カテゴリーから飛んでみてください(*´ω`*)



最後までお読みいただきありがとうございました!




それではまたー!!

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